リハビリテーション科
義肢装具診
義肢装具は、"義肢"と"装具"という個別の言葉を組み合わせた用語です。
義肢とは、病気やケガなどにより手や足を失った方が、装着する器具で、手の代わりになるものを義手、足の代わりになるものを義足と呼びます。義肢は、元の手や足の機能と形を復元するため装着、使用する人工の手足です。
装具とは、病気やケガなどにより手や足、腰や首など体の部位に、痛み、損傷、麻痺などが生じたときに、治療や症状の軽減を目的として装着する器具です。手や腕に装着するする装具を上肢装具、脚に装着する装具を下肢装具、腰、胸、首に装着する装具を体幹装具と呼びます。また、治療、リハビリ、日常生活の補助などの目的で使用するものや、予防や矯正を目的とするものもあります。
義肢装具診とは?
当院では、リハビリテーションにおける治療用装具を主として、義肢装具の作製を行っております。義肢装具は多くの種類が存在し、また高価であることから、ご自身での判断は難しいかと思います。より活動的な生活を送るためには、障害や身体機能の問題点に沿った、適切な処方が必要です。当科では、理学療法士を中心に義肢装具コンサルタントチームを設け活動しております。
義肢装具のみならず、杖や靴、足底挿板などのご相談もお受けしています。お気軽にお声掛け下さい。
貸出し用装具・靴、杖
装具作製事前検討会
義肢装具業者による装具採型
医療保険、障害者総合支援法(身体障害者手帳)、労災保険、損害保険(事故等)、生活保護などにより、お手続の手順や負担額は異なります
リハビリテーション担当者にご相談下さい
装具の修理やご相談を行いたい方も受け付けています。
義肢装具業者の訪問日が異なりますので、事前にリハビリテーション科までご連絡をお願い致します。
羽村三慶病院 Tel.042-570-1130(代表)
※また、必要に応じて医師の診察が必要な場合もあります。ご了承をお願い致します。
シーティング・コンサルタント
シーティング・コンサルタントとは?
当院では、車いすに座ることで生じる問題を解決する為に、身体機能の評価や車いすの適合調整、クッションの選択などシーティング(座ること)のアドバイスを行っております。この活動をシーティング・コンサルタントと呼び、リハビリテーション科内にシーティング・コンサルタントチームを設け活動しております。
シーティングとは?
(車)いすに座っている状態のことを言います。
シーティング・コンサルタントの対象者は
●「座ると姿勢が崩れてしまう」
●「おしりが痛くなる」
●「床ずれができていて座れない」
●「車いすで食事が摂りたい」
●「車いすに座りたい(離床したい)」
●「移乗動作の介助量を軽減したい」
などの問題を抱えている入院患者様を対象としております。
シーティング・コンサルタントにおける効果
シーティング・コンサルタントを行うことで以下のような効果が期待できます。
■身体に対する効果
●心肺機能の改善
●消化、排泄機能の改善
●からだを支えている筋力の維持・向上により姿勢を保てるようになる
●二次障害(床ずれ、関節が硬くなる、関節の変形)の予防
●上半身の機能の改善
■日常生活動作に対する効果
●食事、摂食、嚥下の改善
●コミュニケーションの拡大
●介助量が軽減し、介護が楽になる
●作業活動の拡大
●社会参加(就労、学校)
シーティング・コンサルタントの内容
シーティング・コンサルタントの流れは以下の通りに行っております。
診療内容
●写真撮影
開始時と終了時に姿勢がどのように変化したか比較するために、写真撮影を行います。(事前に写真撮影の許可をご本人様かご家族様にお聞きします)
●マット評価
ベッド上に寝てもらい、身体の歪みのチェックや、股関節や膝関節がどれくらい曲げ伸ばしできるか評価を行います。
●座位評価
ベッド端に座ってもらい、姿勢の崩れがあるかなど座ることについての評価を行います。
●車いす・クッションの選定
画像ご本人、ご家族のニーズや身体機能の評価を踏まえて車いすやクッションの選定を行います。
●実車評価
画像実際に選定した車いすに乗車し、細かい調整を行うことで身体に適合させていきます。
適合されていれば、そのまま貸し出しとなります。
不適合な場合は他の車いす、クッションを検討していきます。
●再評価
貸し出した車いすやクッションを病棟で使用し、1週間から2週間くらい経過したところで再評価を行っております。座り心地はどうか、生活に変化があったか、ネジのゆるみがないかなどの確認を行っております。そこで不具合があれば別の車いすやクッションを検討します。